2010年度 観戦記

月日 曜日 キックオフ   対戦カード グラウンド
5月23日 13:45 第38回愛知県ラグビー祭 東海大学 31-21 豊田自動織機シャトルズ 瑞穂ラグビー場
6月5日 11:00 第64回愛知県高校総体 3決 旭野高等学校 19-0 栄徳高等学校 瑞穂ラグビー場
12:30 決勝 春日丘高等学校 52-10 三好高等学校
6月13日 14:00 名古屋市ラグビー祭 コカ・コーラウエスト
レッドスパークス
33-26 豊田自動織機シャトルズ 瑞穂ラグビー場
9月4日 17:00 ジャパンラグビートップリーグ 豊田自動織機シャトルズ 17-16 NTTコミュニケーションズ
シャイニングアークス
豊田スタジアム
19:00 トヨタ自動車ヴェルブリッツ 18-10 サントリーサンゴリアス
9月18日 17:00 ジャパンラグビートップリーグ 豊田自動織機シャトルズ 7 -40 東芝ブレイブルーパス 瑞穂ラグビー場
19:00 トヨタ自動車ヴェルブリッツ 16- 7 神戸製鋼
コベルコスティーラーズ
10月17日 12:00 関西大学Aリーグ 大阪体育大学 15-27 同志社大学 花園ラグビー場
14:00 近畿大学 27-22 摂南大学
10月30日 14:00 リポビタンDチャレンジ2010 日本代表 10-13 サモア代表 秩父宮ラグビー場
12月4日 12:00 ジャパンラグビートップリーグ 豊田自動織機シャトルズ 17-29 NECグリーンロケッツ 瑞穂ラグビー場
14:00 トヨタ自動車ヴェルブリッツ 34-28 東芝ブレイブルーパス
12月19日 14:00 第47回全国大学選手権大会 1回戦 明治大学 68- 5 中央大学 瑞穂ラグビー場
12月25日 12:00 ジャパンラグビートップリーグ 豊田自動織機シャトルズ 26-31 コカ・コーラウエスト
レッドスパークス
瑞穂ラグビー場
14:00 トヨタ自動車ヴェルブリッツ 53-26 クボタスピアーズ
12月26日 12:00 第47回全国大学選手権大会 2回戦 天理大学 6 -27 東海大学 瑞穂ラグビー場
14:00 早稲田大学 62-12 関西学院大学



2010年5月23日 名古屋市瑞穂公園ラグビー場
第38回愛知県ラグビー祭
東海大学 VS 豊田自動織機シャトルズ(31-21)


昨季の大学のファイナリスト東海大が今季からトップリーグに参戦する豊田自動織機に快勝の金星だった.雨の中の試合でお互いにボールが手につかない状態だが,自力に勝る豊田が試合開始からゲームを優位に進め2トライを先取.東海大はなかなか敵陣に入れない.しかし,前半20分ほどじわりじわりと東海大が敵陣に攻め込んでいく.豊田も始めこそ東海大の攻撃をブレイクダウンで圧倒し粉砕していたが徐々に東海大ペースに.テンポのよい攻撃を防ぎきれず2トライを献上.そして前半終了間際に逆転のトライを奪われて前半は19-14のビハインドで折り返す.豊田は後半に入り流れを変えれるかと思ったが,後半に入ってもゲームを支配したのは東海大.後半は終始東海大の流れで試合がすすむ.圧巻だったのは後半20分.豊田ゴール前のPKで東海大はスクラムを選択し豊田からなんとスクラムトライを奪う.なんとなくここで豊田の気持ちが切れた感じだった.その後も終始東海大ペースで試合が進む.豊田も最後になんとか意地の1トライを奪ってノーサイド.特に後半はどちらがトップリーグのチームわからないほど東海大が試合を支配していた.いかんせん豊田はミスが多すぎた.雨の中の試合でボールが手につかないのはしょうがないがそれを差し引いても,パスミス,キックミス,選択ミス等々細かいミスが多い.また,身体能力の差でボールキープ等はするものの,基本的にボールを止まってもらっているので有効にゲインが切れない.結局,個々の能力で前にでるがミス等でターンオーバーというパターンだった.逆に東海大はボールをもらうときにトップスピードに乗っているのでテンポも集散もよく意思統一がされている感じだった.まだ春の時点なのでなんともいえないが豊田はこのままでトップリーグを戦うのはなかなか厳しい状況じゃないだろうか?残りの春シーズンと夏でなんとかトップリーグで戦えるチームに仕上げてほしい.一方の東海大は主力が日本代表で抜けているにもかかわらずトップリーグチームからの勝利はたいしたものだと思う.このまま順調に仕上げていけば大学制覇の本命になる可能性は大きい.秋から冬の本番に向けて残りの春季と夏を充実したものにしてチームを仕上げていってほしいと思う.



2010年6月5日 名古屋市瑞穂公園ラグビー場
第64回愛知県高等学校総合体育大会ラグビーフットボール競技 3位決定戦
旭野高等学校 VS 栄徳高等学校(19-0)


旭野の完勝だった.点差以上に力の差があったように感じた.特にDFが良かったし,スピードがあった.一方の栄徳はFWは旭野より一回り大きいのだが接点で完全に負けていた.とにかく前にでれない,集散が遅い.あれだけの大型FWなのだからもう少し鍛えればよくなると思うのだが....旭野はアタックの精度もう少しあげることが課題か.注目した選手は旭野の右LO(No.5)とFB(No.15).LOはキッカーでキック力もあり難しい角度もなんどか決めていた.FBは球ばれが悪い.ここで離せばトライという場面で離さない.そういう場面は2回あって結果的に共にトライになって結果オーライだったが.今回は全般的に旭野が上だったのよかったが,もっと競った試合や格上のチームとの試合の場合は,チャンスをつぶすことになる.ただ,「俺が取ってやる!」という気持ちはすごく評価したい.この気持ちは持ち続けて欲しい.その上で球離れが判断できる選手になって欲しいと思う.



2010年6月5日 名古屋市瑞穂公園ラグビー場
第64回愛知県高等学校総合体育大会ラグビーフットボール競技 決勝
春日丘高等学校 VS 三好高等学校(52-10)


春日丘の完勝だった.最初に得点したのは三好.PGで3点を先取し幸先良いスタートだったが,その後は一転春日丘のペース.前半で4T2Gを奪い,ほぼ勝負を決めた.後半に先制したのは春日丘.このまま一方的になるかと思ったが今度は三好が初トライ.これで波に乗るかと思ったが反撃もここまで.その後は春日丘の一方的な展開で最終的には大差になった.



2010年6月13日 名古屋市瑞穂公園ラグビー場
名古屋市ラグビー祭
コカ・コーラウエストレッドスパークス VS 豊田自動織機シャトルズ(33-26)


接戦を制したのはコカコーラ.前半は豊田のペースで試合が進む.攻守共に豊田のほうが完成度が高く2T2Gを奪いリード.コカコーラは攻めるものの決め手にかける.またラインアウトが安定しない.しかし,それでも自力はあり1T1Gを返し,前半のロスタイムにも1Tをあげて2点差まで追い上げる.後半先制したのはコカコーラ.これで波に乗れるかと思ったがミスでチャンスを潰し,なかなか突き放せなかったが徐々に得点を挙げていく.後半はコカコーラのペースで進んだ.豊田も終了間際になんとかトライを奪い最終的には7点差.このことは実は重要.トップリーグでは7点差以内の敗戦ならボーナスポイントがもらえる.ポイントで争うリーグ戦は敗戦でも気持ちを切らさずボーナスポイントを奪うことも重要である.豊田は攻守共によかったが,トップリーグで戦うにはもう少しチームレベルをあげる必要があるか.一方のコカコーラは日本代表等に数人主力を奪われているものの今一の出来だった.とにかくミスが多い.特にパスミス.BKでボールが回らない.それとFWの集散が悪い.回せばそれだけアタックの人数が減っていく.あと人が多いほうに展開するなど判断も悪かった.しかし,それでも勝ってしまったのはトップリーグで数シーズンを戦ってきた経験と自力がなせることか.秋のシーズンに向けてチーム力をあげていって欲しい.

おまけ:小学生(?)によるハーフタイムショー



2010年9月4日 豊田スタジアム
ジャパンラグビートップリーグ
豊田自動織機シャトルズ VS NTTコミュニケーションズ・シャイニングアークス(17-16)


前半開始早々に先制したのは豊田.しかし,試合はNTTペースで進むが,つめが甘く得点にはなかなかつながらない.後半32分にやっとPGを決め,38分にはトライを奪いいい流れで前半を終える.後半は9分にPGを決め,このまま一気に突き放すかと思ったがやはり攻撃のつめが甘くトライに結びつかない.後半15分に首へのタックルでシンビンを出す.直後に豊田がトライを決めここから豊田ペースに.NTTもPGを決めるが流れが変えられず,32分に逆転のトライ&ゴール.その後はNTTの猛追を振り切り地元の豊田が初昇格同士の初戦を制した.NTTは終始ゲームを支配していたのに攻撃の詰めが甘くその優位を活かせなかった.一方,豊田は数少ないチャンスを生かしてトップリーグ初勝利.しかし,本日の試合を観戦する限り共に次節以降は相当の苦戦を強いられるだろう.だが,この予想を覆すような活躍を期待したい.



2010年9月4日 豊田スタジアム
ジャパンラグビートップリーグ
トヨタ自動車ヴェルブリッツ VS サントリーサンゴリアス(18-10)


昨年度の上位同士の試合だけあって試合開始からスピード感にあふれ,コンタクトも力強い.さすがは上位陣の試合.6分にトヨタがPGで先制するがその後はお互いにゆずらず膠着状態だがレベルが高く見ごたえがある.30分ごろにサントリーがボール処理をもたついたところをすかさずついてトライ.そのまま前半を10-0のトヨタリードで折り返す.後半に入って3分にPG,9分にトライと続けて得点で完全にトヨタペース.トヨタは勝利をぐっと近づけた.特にDFが良い.サントリーがまったくゲインできない.攻めても攻めてもまったく前に出れない.せっかくゲインを切ってもパスミス等でチャンスがつながらない.サントリーも17分にPGを返すがこれが精一杯.完全にサントリーの攻撃をシャットアウト.ただ,最後の最後に維持のトライを奪い試合終了.トヨタのDFの出来が目立った試合だった.サントリーももう少し攻撃を工夫しないと三洋,東芝には苦戦を強いられるだろう.トヨタは地元で最高の開幕戦を迎えら得たと思う.この勢いで次節以降も活躍を期待する.



2010年10月17日 近鉄花園ラグビー場第1グランド
関西大学Aリーグ
大阪体育大学 VS 同志社大学(15-27)


低迷が続いてた大体大だが,今季は初戦で昨季3位の摂南大を撃破して勢いにのる.大体大はアタックのリズムが良く,開始早々から同大陣深くへ攻め込む.特に,SHの判断や動きが良く機能しているように感じる.ただ,ディフェンスが今一.特に,BK.人数が揃っているにもかかわらず簡単に抜かれる場面が多々みうけられる.一方の同大は関西でも勝てない不振のシーズンが続くが,苦手な初戦を乗り切りこのまま勢いにのりたいところ.前半のアタックはキックが多く,単調な感じ.回しても良いテンポで攻撃できているのだがらボールをキープし続ければいいと思うのだが.前半の最後の方はあまりキックを使わずパス回しでの攻撃に修正.両チームともさほど力の差はないように感じたが,前半は15-5と同大リードで折り返す.このあたりはディフェンス力の差がでたか.後半に入いると同大のペース.20-5と同大がリードするが,終盤に2トライを返し,20-15 まで大体大が追い上げる.しかし,最後の最後に同大にとどめのトライを決められ万事休す.最終的に 27-15 の同大勝利で試合を終える.大体大のアタック力は評価できるものだと思うが,いかんせんBKのディフェンスが今一でこのあたりが今後の課題.一方の同大も関西制覇及国立を目指すならもう一皮むける必要があると思う.あとは両チームあわせて,8トライ中ゴールが決まったのが1本のみ.難しい角度も多かったがもう少し決めないと....まだまだシーズン序盤.両チームの今後の活躍に期待.



2010年10月17日 近鉄花園ラグビー場第1グランド
関西大学Aリーグ
近畿大学 VS 摂南大学(27-22)


一昨年のA復帰から5位,3位と着実に力をつけてきた摂南大だが今季は初戦で大体大にロスタイムからの逆転負け.立て直しの第2節.挑戦するのはBリーグ降格から1シーズンで復帰した近大.近大はアタックもディフェンスもしっかりしており前半から落ち着いて試合を進めていく.一方の摂南大はアクシデンタルオフサイドやオブストラクションが多く連携がうまくいかない.しかし,アタックの際の爆発力はさすが.一気にゴール前までもっていく力はさすが.共にNO.8の動きがとてもよい.前半は19-17で摂南大リードで降り返す.後半は近大ペース.開始早々逆転し,さらに途中でPGを決め8点差へ.このPGが効いた.試合終了間際には摂南大の猛攻.ただ,摂南大としては1回のシャンスでは逆転できない点差のため後半39分に得たPGを狙う.これで5点差まで追いつくが反撃もここまで.ロスタイムの2分も含めて猛攻をしのぎ,近大は嬉しい初勝利.狙うべきPGをしっかり狙ったところが勝因だと思う.最近はPGが軽視されがちな風潮だがやはりPGの重要性は認識しなけばいけないと思う.一方の摂南大は個々の実力はかなりあるのだが今一チームとしてのプレーがフィットしていない感じ.ただ先にも書いたがアタックの爆発力はすごくて,この際のサポートもとても良い.だから現在はちょっと歯車がかみ合ってないだけで,何かのきっかけで一気に好転するような気がする.結果がでないと焦る気持ちがでてくるがこの2戦を冷静に分析し次へつなげて欲しいと思う.まだまだ序盤.挽回のチャンスはいくらでもある.両チームの今後の活躍に期待.



2010年10月30日 秩父宮ラグビー場
リポビタンDチャレンジ2010
日本代表 VS サモア代表(10-13)


春にアウェーで勝利しているサモア代表との1戦.日本代表は開始早々PGのチャンスを以下し3点を先制.その後すぐにサモア陣深くまで攻め込みトライを奪う.ゴールも成功し早々と10点をリード.その後も前半はスクラム,モールと圧倒してサモア陣で試合を続ける.大雨のなかでサモアはボールが手につかず,パスミスやノックオンを繰り返す.この雨ならばしょうがないのだが,日本はほとんどミスがない.雨でなくてもこの手のミスは多少はあるのだがほとんど見られない.FWの優位といい正直怖いくらいに調子が良い.そしてこのまま前半が終了.後半に入ると一転サモアペース.5分,14分とPGを決め,じわじわと日本を追い上げる.その後日本も敵陣深くまで攻めここでとれば...という場面だったが決め手にかけ得点できず.後半の日本のチャンスはこのくらい.その後29分にサモアに逆転トライを許し万事休す.反撃もかなわず,そのまま試合終了.勝てる試合だっただけに,この敗戦は痛い.やはり残り15分の体力と集中力が課題であろう.しかし,後でわかったがサモアは欧州のクラブでプレーする主力組21人が参加できず国内組のみで挑んだこと.実質2本目に惜敗とは....来年のW杯まで時間は少ない.前半によいところは出た.次週,ロシア戦もあるのでこの反省を生かして勝利は絶対として,内容にもこだわった試合にして欲しい.



2010年12月26日 名古屋市瑞穂公園ラグビー場
第47回 全国大学選手権大会 2回戦
天理大学 VS 東海大学(6-27)


優勝候補筆頭の東海大の貫録勝ち.ただ,天理大も強かった.前半は互角の展開でお互い得点が取れない.均衡を破ったのは東海大.前半30分にゴール前のモールを押し込んでやっとトライ.直後に天理大もゴール前でPGを得るがトライを狙いに行き失敗.ここはPGで3点を狙って置くべきではなかったか....そのまま前半は終了.後半に入り先に得点したのは東海大.これもゴール前モールを押し込んでのトライ.10-0となりこのまま東海大のペースになるかと思ったが,天理大がここから反撃.立て続けにPGを決め10-6まで追い上げる.しかし反撃もここまで.その後は東海大が着実にトライを重ね最終的に27-6のスコアで勝利.天理大は攻撃力を上げることと,DFがあと一歩前に出ればぐっと良くなるだろう.来季は関西勢として久々の国立(準決勝)進出へ期待をしたい.一方の東海大の課題をあえてあげるとしたら,攻撃でゴール前にFWでごり押ししかトライを取れなかったこと.準決勝の対戦相手は同じ強力FWを有する帝京大.厳しい試合になると思うが昨年のファイナリスト同士の対戦だけに是非リベンジを目指して欲しい.



2010年12月26日 名古屋市瑞穂公園ラグビー場
第47回 全国大学選手権大会 2回戦
早稲田大学 VS 関西学院大学(62-12)


正直,大味な試合だった.開始早々は関学が攻める場面が続く.モールがなかなか良い.しかし一旦早稲田ボールになると一気にトライまで持っていかれた.この時点で大差を予想したが関学が踏ん張った.とられた直後にゴール前のモールを押し込んでトライ.その後も早稲田が攻めるがミスが目立つ.特にパスが通らない.しかし,3トライを決め,結局前半は24-7で折り返す.後半は一気に早稲田ペースかと思ったが,後半開始早々関学がトライで24-12とする.が,反撃もここまででその後は早稲田がトライを重ね62-12の大差に.関学に関してはモールは通用したがそれ以外は早稲田には及ばなかった.一言でいうと展開が「もっさり」している感じ.展開が遅すぎるというわけではないのだが切れがないというかなんと言うか.あと実際,スピードがまったく違った.特にBKのDF.早稲田がBKラインにまわすだけでノータッチでトライまで持っていかれる場面が目立った.ただ,正直個々の能力差があるなかよく頑張ったと思う.来季はさらに上を目指して関西勢の復活を望みたい.一方の早稲田はミスが目立ちすぎた.出来が悪かった.なめてかかっていた気持ちがあるのではかろうか?もし,準決勝でこのような試合をしていたら勝てないだろう.今回の悪かった所をしっかり反省・修正して準決勝ではベストパフォーマンスを期待したい.